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芸術監督 白井晃より メッセージ

2020-04-02

新型コロナウィルス感染拡散・拡大を受けて、KAAT神奈川芸術劇場は、4月1日から24日まで、劇場の主催公演を中止いたします。つきましては「アーリントン」は24日まで中止。「メトロポリス」は公演を順延することになりました。これらの作品を楽しみにして頂いていた観客の皆さんに、心からお詫びいたします。

これは、作品に関わっていたキャスト・スタッフの気持ちも考えると、大変辛い、苦渋の判断でした。

 

 劇場は、神奈川県からの24日までの自粛要請を受けておりました。しかし、その中でも、劇場の安全性を確保して、なんとか上演ができないか、日々あらゆることを検討してきました。劇場の扉を全開にしての上演、空調の強化、観客の皆さんへの検温、マスク着用、アルコール消毒の協力を願うなど、できうる限りのことは考えておりました。

 しかしながら、ウィルス感染の勢いは収まらず、病気とともに人々の心を支配する不安が、日を追うごとに膨らみ拡大してきました。このまま上演することは、劇場に来ていただく観客の皆さん、そして、作品に関わっているキャスト・スタッフの不安をさらに煽ることになってしまうと考え、勇気を持って中止することにいたしました。他者のことを慮ること、他者の不安を考えることは、極めて純粋な精神です。この気持ちがある限り、再び演劇の力を発揮できるはずです。

 演劇・舞台芸術は、表現者がいて、それを観る観察者がいて初めて成立するものです。同じ場所で、同じ時間に集うことを奪われた今、私たちができることは何かを考え続けたいと思います。幸いにも、私たちはインターネットなど様々なツールを持っています。今、私たちが何を考え、どのように準備しているかを伝えることができます。KAATスタッフ、力を合わせてみなさんとつながる手段を考え、25日の再開まで、喜びを共有できるよう発信し続けていきます。 

                                2020年4月1日

                             KAAT神奈川芸術劇場 

                               芸術監督 白井晃