Noism劇的舞踊 vol.3
『ラ・バヤデール-幻の国』

  • 日時 2016/7/1(金)~2016/7/3(日)
  • 会場 ホール
  • KAme
    先行
    2016/4/13(水)
  • 一般発売 2016/4/17(日)

演劇×舞踊で描き出す”幻の国”
そこに生きたはずの人々の声は、今誰に届くのか
記憶と歴史、語り継がれる慰霊の物語
 

演出:金森穣(りゅーとぴあ 新潟市民芸術文化会館舞踊部門芸術監督/Noism芸術監督)

脚本:平田オリザ

振付:Noism1

音楽:L.ミンクス《ラ・バヤデール》、笠松泰洋

空間:田根剛(DORELL.GHOTMEH.TANE / ARCHITECTS)

衣裳:宮前義之(ISSEY MIYAKE)

木工美術:近藤正樹

舞踊家:Noism1 & Noism2

俳優:奥野晃士、貴島豪、たきいみき(SPAC ‒ 静岡県舞台芸術センター)


公演特設サイト
http://labayadere.noism.jp​
 

製作:りゅーとぴあ 新潟市民芸術文化会館
協力:SPAC-静岡県舞台芸術センター
提携:KAAT神奈川芸術劇場(神奈川公演)


Director’s Note    金森 穣

劇的舞踊第3弾『ラ・バヤデールー幻の国』を創作している。本作品の創作はすでに昨年末から開始され、劇的舞踊第2弾『カルメン』の再演を挟んで、初演までおよそ6ヶ月かけて行われる。日本においてそのことが我々Noismの特権であることは自明だが、我々Noismにとっては公演以外の日々こそが活動の本質であって、作品とはその日々の営み(継続的鍛錬や偶然性に依拠する実験)の成果として生み出されるものである。

本作品の創作は、昨年夏に私が、劇作家である平田オリザさんへ「Noismのために何か書いていただけませんか」と依頼したことに端を発する。その背景には、上記したNoismとしての日々の営み、その実験成果を、如何に社会化できるだろうかという問いがあった。ここでいう社会化とはもちろん大衆迎合のことではなく、社会的問題提起のことである。しかもそれを単なる寓話による暗喩としてではなく、時事性を含んだもの、言い換えるならば現実的問題として、社会に表現できないだろうかと思ったのである。
平田さんから完全オリジナルよりも、古典バレエの脚色に興味があると言われ、私が提案したのが『ラ・バヤデール』である。そこには本作品が20世紀の巨匠たちによって未だ創作されていない事、そして原作の基礎であるカースト制(格差)、及び信仰(宗教)の問題が、現在我々を取り巻く社会問題と符合していると考えたからである。そして見事に平田さんは“幻の国”の物語を書き上げてくれた。

その“幻の国”を可視化するために、私がファッションデザイナー、建築家、音楽家、木工作家とタッグを組んだことの必然性は、そのすべての分野が民族に対する考察と不可分であることに依って明らかである。そして3人の俳優の登用は、語る身体も身体表現であるという自明なことを超えて、権力下における語らないモノ、語れないモノたちの存在を浮き彫りにし、非言語表現の力、言語化し得ぬものを社会に問うための、劇的舞踊の根幹に触れるものである。


金森穣 
演出振付家、舞踊家。
りゅーとぴあ 新潟市民芸術文化会館舞踊部門芸術監督/Noism芸術監督。ルードラ・ベジャール・ローザンヌにて、モーリス・ベジャールらに師事。イリ・キリアンに認められ20歳で演出振付家デビュー。10年間欧州の舞踊団で活躍後、04年4月、日本初の劇場専属舞踊団Noismを立ち上げる。14年より新潟市文化創造アドバイザー。平成19年度芸術選奨文部科学大臣賞ほか受賞歴多数。http://www.jokanamori.com


Photo:Kishin Shinoyama
 


Creators

平田オリザ Oriza Hirata [脚本]
1962年東京生まれ。
劇作家、演出家。こまばアゴラ劇場総芸術監督、城崎国際アートセンター芸術監督、劇団「青年団」主宰。東京藝術大学COI研究推進機構特任教授、大阪大学客員教授、四国学院大学客員教授・学長特別補佐。1995年『東京ノート』で第39回岸田國士戯曲賞受賞。2003年『その河をこえて、五月』(2002年日韓国民交流記念事業)で、第2回朝日舞台芸術賞グランプリ受賞。2011年フランス国文化省より芸術文化勲章シュヴァリエ受勲。近年はフランスを中心に各国との国際共同製作作品を多数上演、大阪大学の石黒浩研究室と共同でロボット・アンドロイド演劇の上演にも取り組んでいる。www.seinendan.org


Photo:T.Aoki
 

笠松泰洋 Yasuhiro Kasamatsu [音楽]
作曲家。1960年福井市生まれ。
東京大学文学部美学芸術学科卒業。作曲を故三善晃、ピアノを故山根美代子の各氏に師事。クラシックの作曲家として、室内楽からミュージカル、オペラ等を作曲して発表。蜷川幸雄作品をはじめとする演劇、森山開次や平山素子のダンス作品等、舞台性の強いものに数多くの音楽を提供する。オーボエとオーボエ系民族楽器(ズルナ、メイ等)を演奏し、新オリエント楽派、桜バンドのメンバーとしても活動している。


Photo:Hiroji Shibata

 

田根剛 Tsuyoshi Tane(DORELL.GHOTMEH.TANE / ARCHITECTS)[空間]
1979年東京生まれ。建築家。
2006年、ダン・ドレル(イタリア)、リナ・ゴットメ(レバノン)と共にDGT.(DORELL.GHOTMEH.TANE / ARCHITECTS)をパリに設立。 現在「エストニア国立博物館」(2016年秋完成)をはじめ、2012年に新国立競技場基本構想国際デザイン競技で「古墳スタジアム」がファイナリストに選ばれ国際的な注目を集めた。フランス文化庁新進建築家賞、フランス建築家国際大賞2016など受賞多数。2012年よりコロンビア大学GSAPPで教鞭をとる。 www.dgtarchitects.com


Photo:Alexandre Isard



宮前義之 Yoshiyuki Miyamae(ISSEY MIYAKE) [衣裳]
1976年生まれ。
1998年に文化服装学院アパレルデザイン科を卒業。2001年から三宅デザイン事務所入社。三宅一生と藤原大が率いたA-POCの企画チームに参加。2006年からISSEY MIYAKEの企画チームに加わる。2011年からISSEY MIYAKEのデザイナーに就任。2012年春夏よりパリでのショーを手掛ける。2014年には毎日ファッション大賞の大賞を受賞。 
www.isseymiyake.com


Photo:Olivier Baco

 

近藤正樹 Masaki Kondo [木工美術]
1979年生まれ。
大学卒業後、飛騨高山で木工技術を習得し、アイルランドの「ジョセフ・ウォルシュ・ビスポーク」にて家具製作を行う。08年に静岡県函南町に工房を構え作品制作を行っている。曲木と削り出しの技術を活かした、有機的な曲線美と軽やかさ、座り心地の良さを両立させた家具製作を得意とする。代表作は、羊椅子、マンタ、コブラなど、動物をモチーフとした椅子。近年は注文制作や個展での作品発表を中心に活動し、他分野とのコラボレーションも積極的に行っている。Noismでは劇的舞踊『カルメン』、『ASU~不可視への献身』、『箱入り娘』の木工美術、小道具も担当。www.masakikondo.com



 


Noism 
www.noism.jp

りゅーとぴあ 新潟市民芸術文化会館を拠点に活動する日本初の劇場専属舞踊団。
演出振付家・舞踊家の金森穣がりゅーとぴあ舞踊部門芸術監督に就任したことにより、2004年4月設立。正式メンバーで構成されるプロフェッショナルカンパニーNoism1(ノイズムワン)と研修生が所属するNoism2(ノイズムツー)の2つのカンパニーからなり、日本国内をはじめ海外8か国11都市でも公演を行っている。09年にはモスクワ・チェーホフ国際演劇祭との共同制作、11年にはサイトウ・キネン・フェスティバル松本制作のオペラ&バレエにカンパニーとして参加する等、その活動は多岐に渡り、新潟から世界を見据えたカンパニー活動と、舞踊家たちの圧倒的な身体によって生み出される作品は、国内外で高い評価を得ている。設立から10年以上を経た今なお国内唯一の公共劇場専属舞踊団として、21世紀日本の劇場文化発展の一翼を担うべく、常にクリエイティブな活動を続けている。第8回朝日舞台芸術賞舞踊賞受賞。

Noism芸術監督=金森穣
Noism副芸術監督=井関佐和子
Noism2専属振付家兼リハーサル監督=山田勇気
Noismバレエミストレス=真下恵

Noism1=中川賢、チェン・リンイ、石原悠子、池ヶ谷奏、吉﨑裕哉、梶田留以、佐藤琢哉、リン・シーピン、
上田尚弘、田中須和子、浅海侑加(準メンバー)
Noism2=飯田利奈子、髙木眞慈、鳥羽絢美、西岡ひなの、深井響子、秋山沙和、西澤真耶
 



【新潟公演】 2016年6月17日(金)~19日(日) りゅーとぴあ 新潟市民芸術文化会館 〈劇場〉
【兵庫公演】 2016年7月8日(金)~9日(土) 兵庫県立芸術文化センター 〈阪急中ホール〉
【愛知公演】 2016年7月16日(土) 愛知県芸術劇場 〈大ホール〉
【静岡公演】 2016年7年23日(土)~24日(日) 静岡芸術劇場

 

 

スケジュール

7.1(金)19:00
7.2(土)17:00
7.3(日)15:00
※開場は開演の30分前

チケット

チケット発売日

KAme先行(かながわメンバーズWEB先行販売): 2016/4/13(水) ~2016/4/16(土)

かながわメンバーズ入会はこちら

一般:2016/4/17(日)

チケット料金
全席指定・税込 一律5,500円

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