KAAT ×高山明/Port B
『ワーグナー・プロジェクト』
―「ニュルンベルクのマイスタージンガー」―

劇場がストリートになる9日間。

  • 日時 2017/10/20(金)~2017/10/28(土)
  • 会場 大スタジオ
  • KAme
    先行
    2017/9/23(土・祝)
  • 一般発売 2017/9/24(日)

劇場がストリートになる9日間。 歌・芸術・祝祭とは何かを問う。

最新情報!(10/17公開)

TIMETABLE 最新情報更新! (10/17)

▶【出演者第二弾・情報解禁】磯崎新、Kダブシャイン、サイプレス上野とロベルト吉野、柴田聡子、管啓次郎、参加決定(10/10更新)

HIPHOP x WAGNER = ???

日々生成・変化する「お祭り広場」で繰り広げられる、6時間×9日間=54時間の連続上演!

この秋、KAAT神奈川芸術劇場では、現実の都市や社会に介入する活動を展開してきた高山明/Port Bによる新作『ワーグナー・プロジェクト』―「ニュルンベルクのマイスタージンガー」を開催します。

 

▶︎ワーグナー・プロジェクトとは?

既存の演劇の枠組みを超え、現実の都市に介入するプロジェクトを展開してきた高山明/Port Bが、約8年ぶりに劇場に帰還し挑むのは、楽劇王・ワーグナーによる歌合戦オペラ「ニュルンベルクのマイスタージンガー」です。”ファシズム的な集中と求心の手法を確立した総合芸術家”と捉えられているワーグナーですが、ストリトを舞台にした「ニュルンベルクのマイスタジンガ」では、方歌手マスタシンガたちによる歌合げられ、民による新たな歌や芸が生まれる程が描かれています。

本プロジェクトでは、民衆芸術として描かれた “歌合戦"を、現実のストリトでげられているラップに接続、劇場を代の「歌い手」たちに解放し、歌・芸術・祝祭とは何かを問います。

構成・演出:高山明

出演:ワーグナー・クルー(初日のオーディションにて決定)

講師Kダブシャイン / GOMESS / 斉藤斎藤 
サイプレス上野とロベルト吉野 / 柴田聡子 / 管啓次郎 / 瀬尾夏美  
ダースレイダー / ベーソンズ / 山田亮太  and more!

音楽監督:荏開津広

空間構成:小林恵吾

グラフィティ:snipe1


TIME TABLE 最新情報! (10.17 公開!)

タイムテーブルを更新しました!

→TIME TABLE詳細はこちら(随時更新中) → http://bit.ly/2ydJmXd

DAY1:10 月 20 日(金)
15:00 – 15:10 イントロダクション:高山明(演出家)
15:10 – 17:00 公開収録インタビュー:磯崎新(建築家)
17:00 – 20:00 「ワーグナー・クルー」公開選抜オーディション

DAY2:10 月 21 日(土)
WORKSHOP:山田亮太(詩人)
WORKSHOP:Kダブシャイン(ヒップホップMC)

DAY3:10 月 22 日(日)
WORKSHOP:⻫藤斎藤(歌人)
LIVE:TBA

DAY4:10 月 23 日(月)
WORKSHOP:瀬尾夏美(画家・作家) 
LIVE:TBA

DAY5:10 月 24 日(火)
WORKSHOP:山下陽光(途中でやめる)
LIVE&MC バトル:ベーソンズ(ファンクメタルロックバンド) 

DAY6:10 月 25 日(水)
WORKSHOP:管啓次郎(比較文学者・詩人) 
LIVE:柴田聡子(ミュージシャン)

DAY7:10 月 26 日(木)
WORKSHOP:⻫藤斎藤(歌人)
LIVE:GOMESS(フリースタイルラッパー) 

DAY8:10 月 27 日(金)
WORKSHOP:TBA
LIVE:サイプレス上野とロベルト吉野(ヒップホップグループ) 

DAY9:10 月 28 日(土)
LIVE:ワーグナー・クルー 

※ サイファーは連日開催
※プログラムは予告なく変更する場合があります

初日に開催される「ワーグナー・クルー」公開オーディションを皮切りに、連日のスペシャルゲストライブ、グラフィティ、レクチャー、ワークショップ、MCバトルなどが同時多発的に展開します。これらはすべて鑑賞・参加自由。 劇場内への入退場も自由です。通常の舞台と客席にかえて、グラフィティ工房やDJブース、映像アーカイブ、ラジオスタジオ、プレスセンターなどが組み込まれた「お祭り広場」が構築され、巨大なインスタレーションを歩きまわる感覚でお楽しみ頂けます。かつてないワーグナーの「上演」にご期待ください!


演出ノート(演出家・高山明)

ワーグナー・プロジェクトは9日間の「学校」と銘打っているので、オーディションに通った人だけが参加できるキャンプのようなものと誤解されるかもしれないが、学校であると同時にワーグナーのオペラ『ニュルンベルクのマイスタージンガー』の「上演」であり、一般のお客さんにも鑑賞していただける公演である。

というのも、「ニュルンベルクのマイスタージンガー」は街で行われる町人たちの歌合戦のオペラ。歌の師匠(マイスタージンガー)にして歌合戦の審査員でもあるハンス・ザックス(ニュルンベルクに実在した人物)は、突然よそからやってきたヴァルターのルール無用の歌に衝撃を受けてしまう。優勝者は審査委員長の娘と結婚できることになっており、ザックスも優勝を狙っていたのだが、ヴァルターの歌を聴いて出場を取りやめる。代わりに、ルールも知らなければ洗練もされていないと馬鹿にされるヴァルターに、歌と詩の作法を教え、新しい芸術の可能性をこのよそ者に託そうと決意する。ザックスには靴職人という側面もあるので、歌の作り方と靴の作り方が絡められ、弟子たちに伝授される場面もあれば、歌とはなにか、芸術とはなにか、価値観を揺さぶられたザックスが自問したり、他の審査員たちと議論したりする場面もある。そして最後の場面はニュルンベルク郊外の広場で開かれる歌合戦。ヴァルターが見事優勝する。民衆は、ヴァルターを認め、指導し、引き上げたことで歌や芸術に革新をもたらしたハンス・ザックスを英雄と称え、「ハイル・ザックス!」というコーラスとともにオペラは幕を閉じる。

ニュルンベルクの広場においてフォルク(民衆・国民・民族)がつくられたわけだが、我こそはハンス・ザックスだと思いながらワーグナーはこのオペラを書いたに違いない。今でこそ神のようなワーグナーだけれど、当時はその革新性ゆえに罵倒されることも多かった。そして人並みに傷ついていたらしい。ワーグナーがこのオペラをつくった背後には、イエスに洗礼を施した聖ヨハネ、宗教改革を成し遂げたルター、ルターを歌で讃え、宗教改革を推し進めたハンス・ザックス、そしてオペラどころか芸術に総合的な革命を起こした自分、という流れが欲望されているように思う。実際、このオペラの中でザックスは聖ヨハネに喩えられ、オペラが始まって終わるまでの時間は聖ヨハネ祭が行われている10日間という設定である。宗教的な祝祭が芸術の祝祭になり、さらに都市の祝祭へと変容し、フォルクが形成されるという物語。

このオペラの初演から65年後、『ニュルンベルクのマイスタージンガー』を愛して止まないヒットラーは、ニュルンベルクを「帝国党大会の都市」と宣言し、郊外のツェッペリン広場で党大会を実施する。そこで党がつくられ、フォルク(民族・国民)がつくられた。オペラを現実にしてしまったわけだ。まるで国作りの神話のようだけど、これは史実。そして今の日本にも無縁な話ではないと僕は考えている。

それで「ニュルンベルクのマイスタージンガー」を上演したいと思った。やるなら徹底して脱神話化する方向でやらないといけない。公演場所も東京ではなく隣町の横浜で。街の歌合戦のオペラなのだから、「ストリートのオペラ」であるヒップホップに接続し、オペラを表象する代わりにオペラを現実化してしまう。「学校」として、異なる人が集まる「コミュニティ」として。初日がオーディションだから誰が残るか分からないが、連日あるレクチャー、ワークショップ、サイファー、MCバトル、ラジオ放送、ライブ・・・etcに触れてもらうことを通して、「弟子」たちは新しい可能性を開いていき、教える側の価値観もまた揺さぶられていく。舞台上に見世物をつくることをやめ、その場で生成されていくものに賭ける。そして最終日は「パーティー」だ。人が集まり、歌い、訴え、ホストとゲストが入れ替わり、そこにかりそめの「党」やフォルク(民衆)が出現する(かも知れない)。そんなの演劇じゃないという批判を受けそうだが、劇場って本来そういう場なのではないのだろうか?しかも神奈川芸術劇場は公立劇場である。毒にもなれば薬にもなる劇場の可能性をそこで問いなおしたい。

最終日が終わったら解散する「パーティー」だけど、幸か不幸か、ぼくらの「祝祭」は9日間で、本来の聖ヨハネ祭/『ニュルンベルクのマイスタージンガー』からすると一日足りない。でもその方がかえっていいかなと思っている。「ハイルXXX」という言葉で統合される祝祭なんて真っ平御免だし、パーティーは街のなかでも続けられるのだ。

というわけで、ワーグナー・プロジェクトは『ニュルンベルクのマイスタージンガー』の9日間の上演です。一人でも多くの皆さんにお立会いいただけたらうれしいです。

  高山明


▶︎▶︎▶︎TICKET

【チケット発売日】

一般発売 2017年9月24日(日) 
KAme(かながわメンバーズ)先行:9月23日(土)

▶︎9days パス(前売のみ)
一般  10,000円
 U22   3,000円  
9日間入退場自由!
すべてのイベントが楽しめる、特典つきのプレミアム・パス!

※特典①「ワーグナー・プロジェクト」オリジナルトートバック&ステッカー
※特典②「ワーグナー・プロジェクト」レクチャーシリーズ・ドキュメント

▶︎3days パス(前売のみ)
一般 5,000円
※特典「ワーグナー・プロジェクト」オリジナルステッカー

▶︎1day パス(前売のみ、公演日指定)
一般 2,500円
U22 1,000円

▶︎当日券 一般   3,000円
▶︎当日券 U22    1,500円

※U22チケットは公演当日22歳以下の方がご購入いただけるチケットです。
 入場時に年齢のわかる証明書をご提示いただきます。
※出演者は公演期間中のタイムテーブルに応じて出演します。
※小学生以上はチケットをお買い求めのうえご入場ください。
 未就学児は保護者ご同伴でご入場ください。
※会場には階段など危険なところもございます。
 混雑時にはお客さま同士で譲り合ってお楽しみください。
※特典類はご来場時に会場受付にてお渡しいたします


構成・演出:高山明

出演:ワーグナー・クルー(初日のオーディションにて決定)

講師:Kダブシャイン、GOMESS、斉藤斎藤、管啓次郎、柴田聡子、瀬尾夏美、ダースレイダー、ベーソンズ、山田亮太  and more!

and more!

音楽監督:荏開津広

空間構成:小林恵吾

グラフィティ:snipe1

演出助手:田中沙季
舞台監督:清水義幸(カフンタ)
照明ディレクター:高田政義(RYU Inc.)
照明:杉本成也(RYU Inc.)
音響ディレクター:稲荷森健
メディアディレクター:和田信太郎
技術監督:堀内真人

ドラマトゥルク:柴原聡子
制作協力:戸田史子 
制作:小沼知子、及位友美(voids)

協力:早稲田大学大学院創造理工学研究科建築学専攻(小林恵吾研究室:畑江輝、舟橋翔太、吉村環紀、森澤碧人、北岡航)、東京藝術大学大学院映像研究科メディア映像専攻、東京藝術大学 芸術情報センター(AMC)

企画・製作:Port B、KAAT神奈川芸術劇場
主催:KAAT神奈川芸術劇場

助成:平成29年度文化庁劇場・音楽堂等活性化事業 


▽プロフィール

音楽監督:荏開津広(Hiroshi Egaitsu
執筆/DJ/京都精華大学、立教大学非常勤講師。ポンピドゥー・センター発の映像祭オールピスト京都プログラム・ディレクター。90年代初頭より東京の黎明期のクラブ、P.PICASSO、ZOO、MIX、YELLOW、INKSTICKなどでレジデントDJを、以後主にストリートカルチャーの領域において国内外で活動。著書に『人々の音楽について』(EDITION OK FRED、2010年)、共訳書に『サウンド・アート』(フィルムアート社、2010年)。主なキュレーションに『サイドコア 身体/媒体/グラフィティ』(2013年)、プログラム・ディレクションに『ポンピドゥー・センター公式映像祭 オールピスト東京』(2014年)など。

空間構成:小林恵吾(Keigo Kobayashi)
1978年生まれ。2002年早稲田大学理工学部建築学科卒業、2005年ハーバード大学大学院デザイン学部修士課程修了後、2012年までOMA-AMOロッテルダム事務所に勤務。主に中近東諸国や北アフリカ地域にて建築や都市計画プロジェクトやリサーチの担当を務めた。主なプロジェクトに「ロスチャイルド銀行本社ビル」「カタール財団本社ビル」「カタール国立図書館」など。2012年より早稲田大学創造理工学部建築学科助教。2016年より同大学准教授。NPO法人「PLAT」役員のほか、設計事務所NoRA共同主宰。主な作品に「2014年ヴェネチア建築ビエンナーレ日本館展示計画」、「エネマネハウス2015ワセダライブハウス」など。


ラッパー大募集!

9日間のラップの「学校」に参加してみませんか??

→募集は終了しました。たくさんのご応募ありがとうございました。

▶︎特典

・1次審査に通過すると…  9daysフリーパス贈呈。

ワーグナー・クルー」になると… すべてのイベントおよび最終日のライブに出演。

・会期中の出演料あり。(必要に応じて宿泊も相談可)

▶︎ワーグナー・クルーとは?
9日間のストリートの「学校」で、第一線で活躍するラッパー・DJ・詩人・建築家・アーティスト・グラフィティライターなどが展開するワークショップ・レクチャー・ライブを体験し、自身のスキルを磨きます。

▶︎公開オーディション

日時:2017年10月20日(金)17:00-  会場:KAAT神奈川芸術劇場大スタジオ

審査員:GOMESS、斉藤斎藤、瀬尾夏美、ダースレイダー、山田亮太、荏開津広、高山明ほか

▶︎WHO WE WANT?

ラップや詩のスキルを磨きたい / 仲間を見つけたい / あたらしい可能性にチャレンジしたい /

ラップはできないが自分なりの面白い表現を模索したい

▶︎SCHEDULE

10月14日(土)24:00:エントリー〆切(オーディションへの参加無料)

10月16日(月):1次審査結果のご連絡 

10月20日(金)17:00 - 21:00:選抜オーディション

10月21日(土)- 28日(土)各日15:00 - 21:00 ※全日参加がのぞましい(応相談)

レクチャー、ワークショップ、サイファー、MCバトルに参加し、最終日にはライブに出演

▶︎豪華講師陣 (10/1更新!)
荏開津広 / GOMESS / 斉藤斎藤/ サイプレス上野とロベルト吉野 / 柴田聡子 / 管啓次郎 / 瀬尾夏美 / ダースレイダー / ベーソンズ / 山田亮太 and more!  

▶︎HOW TO ENTRY

エントリー・フォームよりお申込ください →https://bit.ly/2x17MzT

 

スケジュール

10月20日(金)~28日(土)
全9日間、各日15時~21時

チケット

当日券
全日程14:30~5階大スタジオ受付にて1dayパスのみ販売いたします。
一般 3,000円
U22 1,500円
チケット発売日

KAme先行(かながわメンバーズWEB先行販売): 2017/9/23(土・祝) ~

かながわメンバーズ入会はこちら

一般:2017/9/24(日)

チケット料金
【チケット発売日】 一般発売 2017年9月24日(日)  KAme(かながわメンバーズ)先行:9月23日(土) ▶︎9days パス(前売のみ) 一般 10,000円 U22 3,000円   9日間入退場自由! すべてのイベントが楽しめる、特典つきのプレミアム・パス! ※特典①「ワーグナー・プロジェクト」オリジナルトートバック&ステッカー ※特典②「ワーグナー・プロジェクト」レクチャーシリーズ・ドキュメント ▶︎3days パス(前売のみ) 一般 5,000円 ※特典「ワーグナー・プロジェクト」オリジナルステッカー ▶︎1day パス(前売のみ、公演日指定) 一般 2,500円 U22 1,000円 ▶︎当日券 一般 3,000円 ▶︎当日券 U22 1,500円 ※U22チケットは公演当日22歳以下の方がご購入いただけるチケットです。  入場時に年齢のわかる証明書をご提示いただきます。 ※出演者は公演期間中のタイムテーブルに応じて出演します。 ※小学生以上はチケットをお買い求めのうえご入場ください。  未就学児は保護者ご同伴でご入場ください。 ※会場には階段など危険なところもございます。  混雑時にはお客さま同士で譲り合ってお楽しみください。 ※特典類はご来場時に会場受付にてお渡しいたします。 ※車椅子でご来場のお客様は事前にチケットかながわまでご連絡ください。